会長挨拶

山本 哲也

高知大学医学部 歯科口腔外科学講座

 

 

 2020年4月1日をもって、上條竜太郎前会長の後任として、日本口腔組織培養学会の第8代の会長を仰せつかりました高知大学医学部歯科口腔外科学講座の山本哲也です。就任に当たって、一言ご挨拶申し上げます。

 「in vitroの集い」として1963年10月に発足した本学会は、「組織培養の集い」、「組織培養研究会」、「日本口腔組織培養研究会」、「日本口腔組織培養学会」と名称を変えながら半世紀以上に亘ってActiveに活動してきています。会員数は200名にも足らない小さな学会ですが、物理学、解剖学、生化学、薬理学、口腔外科学、口腔内科学といった、基礎・臨床を問わず、様々な分野の専門家が「組織培養」という共通のKey wordのもとに集っています。小規模であるがゆえに、会員同士は家庭的な雰囲気でありますが、学術大会では忌憚のない議論を戦わせる、非常にレベルの高い、活動的な学会であると感じています。

 私自身は、1992年の学術大会でデビューを果たし、以後、何度となく発表をして参りましたが、いつも他のどの学会よりも準備は慎重に行い、万全の体制で臨んだつもりでしたが、いつも返り討ちにあったように思います。2003年からは役員の一人に加えていただき、編集委員長や幹事長の職務を通して色々と勉強させていただきました。今後は、その間に諸先輩方から教わったことをもとに、本学会の更なる発展に努めたいと思っています。

 本学会は、会員の世代交代に次期に来ていると言っても過言ではなく、また、会員数の減少、学会誌のOn line化問題等の課題も抱えています。本学会をさらに発展させ、目的である「口腔組織培養研究の進歩・発展と普及を図ること」を進めるためには、会員の先生方のご協力が必須であります。微力でありますが、皆様方のご意見を賜りながら学会のために尽力する所存でありますので、何卒、宜しくお願い致します。